こんにちは!「福岡市南区、城南区、那珂川市、小郡市、鳥栖市、三養基郡基山町」の不動産売却相談の専門家、イエステーション福岡南店、小郡店です。
親から相続した実家など、空き家を売却した後に「思いがけず高額な税金の通知が来た」という事態は避けたいものです。
空き家を売って利益が出ると、その利益に対して税金がかかります。
しかし、どのような税金が、いつ、いくらかかるのか分からず、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。この記事では、空き家売却時の税金について、専門知識がない方でも理解できるよう、基本から解説します。
税金の計算方法はもちろん、使えると税負担が大きく軽減される特例制度、そして忘れてはならない確定申告の手続きまで、網羅的にご紹介します。
正しい知識を身につけて、後悔のない空き家売却を実現しましょう。まずは全体像を把握!空き家売却でかかる4つの税金
空き家を売却する際には、主に4種類の税金が関係してくる可能性があります。
中でも最も金額が大きくなる傾向があるのが「譲渡所得税」です。
まずは、どのような税金があるのか全体像をつかんでおきましょう。
税金の種類 概要 支払うタイミング・方法 譲渡所得税 売却によって得た利益(譲渡所得)に対してかかる税金。所得税・復興特別所得税・住民税の総称です。 売却の翌年に確定申告をして納税します。 印紙税 不動産売買契約書に貼る印紙代のことです。契約金額によって税額が変わります。 売買契約時に収入印紙を貼付して納税します。 登録免許税 住宅ローンが残っている場合の抵当権抹消登記などにかかる税金です。 登記手続きの際に法務局へ納付します。 消費税 不動産会社へ支払う仲介手数料などにかかります。個人が売主の場合、土地や建物自体にはかかりません。 仲介手数料などを支払う際に一緒に支払います。 これらの税金のうち、この記事では特に重要となる「譲渡所得税」について詳しく解説していきます。
最も重要!譲渡所得税の計算方法を3ステップで分かりやすく解説
譲渡所得税は、空き家売却における税金の核心です。
計算方法は一見複雑に思えるかもしれませんが、3つのステップに分けると理解しやすくなります。
このステップに沿って、ご自身の状況を当てはめて考えてみましょう。ステップ1:売却益(譲渡所得)を計算する【取得費がカギ】
最初に、税金の計算の元となる「売却益」、つまり「譲渡所得」を算出します。
譲渡所得は、以下の計算式で求められます。譲渡所得 = 売却価格 - (取得費 + 譲渡費用)
それぞれの項目が何にあたるのか、見ていきましょう。
項目 内容 具体例 売却価格 空き家が売れた金額そのものです。 3,000万円で売却した場合、売却価格は3,000万円です。 取得費 その不動産を購入したときにかかった費用のことです。建物の場合は経年による価値の減少分(減価償却費)を差し引きます。 – 購入代金
– 仲介手数料
– 登録免許税、不動産取得税
– リフォーム費用 など譲渡費用 その不動産を売却するために直接かかった費用のことです。 – 仲介手数料
– 売買契約書の印紙代
– 建物の解体費用
– 測量費 など特に重要なのが「取得費」です。
相続した空き家の場合、親が購入したときの売買契約書などが見つからず、取得費が不明なケースも少なくありません。
取得費が分からない場合、売却価格の5%を「概算取得費」として計算することが認められていますが、実際の取得費よりかなり低くなることが多く、結果的に税額が高くなる可能性があります。ステップ2:所有期間で税率が決まる!5年超えで税金が約半分に
譲渡所得が計算できたら、次にその譲渡所得にかける「税率」を確認します。
この税率は、不動産の「所有期間」によって大きく異なります。
所有期間が売却した年の1月1日時点で5年を超えているかどうかで、税率が大きく左右されます。
所有期間 区分 税率(所得税+復興特別所得税+住民税) 5年以下 短期譲渡所得 39.63% (所得税30% + 復興特別所得税0.63% + 住民税9%) 5年超 長期譲渡所得 20.315% (所得税15% + 復興特別所得税0.315% + 住民税5%) 相続した空き家の場合、被相続人(親など)がその不動産を所有していた期間を引き継いで計算できます。
そのため、多くの場合で税率の低い「長期譲渡所得」が適用される可能性があります。ステップ3:【シミュレーション】あなたの税金はいくら?
それでは、ここまでのステップを使って、実際に税額をシミュレーションしてみましょう。
【条件】
- 売却価格: 3,000万円
- 取得費: 1,500万円
- 譲渡費用: 100万円
- 所有期間: 15年(親の所有期間を引き継ぎ)
【計算過程】
- 譲渡所得の計算
3,000万円 – (1,500万円 + 100万円) = 1,400万円- 税率の確認
所有期間が15年(5年超)なので、長期譲渡所得の税率**20.315%**が適用されます。- 譲渡所得税額の計算
1,400万円 × 20.315% = 284万4,100円このケースでは、約284万円の税金がかかる可能性があると分かります。
ただし、これは特例を一切使わなかった場合の計算です。
次の章で解説する特例を使えば、この税額を大幅に減らせる可能性があります。【節税の最重要ポイント】使える特例・控除を徹底比較!あなたのケースはどれ?
空き家の売却では、税金の負担を大きく軽減できる特例(特別控除)制度が用意されています。
これらの特例を知っているかどうかで、手元に残る金額が数百万円単位で変わることもあります。
ご自身の状況にどの特例が当てはまるか、しっかり確認しましょう。なお、どの特例を利用する場合でも、必ず売却した翌年に確定申告が必要です。
申告をしないと特例は適用されませんので、十分ご注意ください。【相続した実家なら】相続空き家の3,000万円特別控除(2024年改正点も解説)
相続した空き家を売却する場合に、最も節税効果の高い特例の一つです。
譲渡所得から最高3,000万円を控除できるため、譲渡所得が3,000万円以下であれば税金がかからなくなる可能性があります。▼主な適用要件チェックリスト
- 被相続人(亡くなった親など)が一人暮らしをしていた家であること。
- 昭和56年5月31日以前に建てられた家であること(マンションは対象外)。
- 相続開始から3年後の年末までに売却すること。
- 売却代金が1億円以下であること。
- 売却前に家を取り壊す、または一定の耐震基準を満たすリフォームを行うこと。
- 相続してから売却まで、事業用や貸付用、居住用に使っていないこと。
【2024年1月1日からの改正点】
- 買主が売却後に耐震リフォームや取り壊しを行う場合も対象になることがあります。
- 2024年1月1日からの改正点として、買主が売却後に耐震リフォームや取り壊しを行う場合も、一定の条件下で相続空き家の3,000万円特別控除の対象になることがあります。
この特例の適用には細かい条件が多いため、事前に専門家へ相談することをおすすめします。
【自分が住んでいた家なら】マイホームの3,000万円特別控除
この特例は、上記の「相続空き家の特例」と名前は似ていますが、対象が異なります。
自分が住んでいた家(マイホーム)を売却した場合に使える特例です。
例えば、転勤などで以前住んでいた家が空き家になり、それを売却するケースなどが該当します。▼主な適用要件
- 自分が住んでいた家屋やその敷地であること。
- 住まなくなった日から3年後の年末までに売却すること。
- 売却相手が親子や配偶者など特別の関係者ではないこと。
相続した実家には原則として使えません。ただし、被相続人と同居していた相続人がその家を相続して売却するようなケースでは、この特例が適用できる可能性もあります。
【相続税を払った方へ】「取得費加算の特例」との選択が重要!どっちがお得?
相続の際に相続税を納税した場合、「相続財産を譲渡した場合の取得費の特例」という制度が利用できる可能性があります。
これは、支払った相続税の一部を不動産の取得費に上乗せすることで、譲渡所得を圧縮し、結果的に税金を減らす仕組みです。▼重要な注意点
この「取得費加算の特例」と、先ほどの「相続空き家の3,000万円特別控除」は、同時に使うことができません。
どちらか一方、ご自身の状況にとって有利な方を選択する必要があります。
特例の種類 有利になる可能性が高いケース 相続空き家の3,000万円特別控除 – 譲渡所得が大きい(特に3,000万円に近いか超える)。
– 支払った相続税額がそれほど多くない。取得費加算の特例 – 譲渡所得は大きくないが、支払った相続税額が高額である。
– 取得費に加算できる相続税額が、3,000万円の控除額より大きくなる。どちらの特例が有利になるかは、個別の計算が必要です。
判断に迷う場合は、必ず税理士などの専門家にご相談ください。【併用で更にお得に】10年超所有軽減税率の特例
売却した年の1月1日時点で、所有期間が10年を超えているマイホームを売却した場合、税率がさらに低くなる特例です。
この特例は、「マイホームの3,000万円特別控除」と併用できます。3,000万円の控除を適用した後の譲渡所得のうち、6,000万円以下の部分について、税率が通常の20.315%から**14.21%**に軽減されます。
譲渡所得が3,000万円を超えるようなケースでは、2つの特例を併用することで最大限の節税効果が期待できます。忘れると特例が使えない!確定申告の基本と必要書類
これまでご紹介した節税効果の高い特例は、自動的に適用されるわけではありません。
利用するためには、不動産を売却した翌年に、必ずご自身で「確定申告」を行う必要があります。たとえ特例を使った結果、税額がゼロになったとしても申告は必須です。
この手続きを忘れると、特例は適用されず、本来納めるべきだった多額の税金と、さらに延滞税などのペナルティが課される可能性がありますので、忘れずに行いましょう。確定申告の手続きと必要書類チェックリスト
確定申告の手続きは難しく感じるかもしれませんが、事前に準備をすればスムーズに進めることができます。
必要な書類は多岐にわたるため、チェックリストを活用して漏れなく準備しましょう。
準備するもの 概要・入手先 確定申告書 税務署や国税庁のウェブサイトから入手します。 譲渡所得の内訳書 売却の内容を記載する書類です。確定申告書とセットで作成します。 売買契約書の写し 購入時と売却時の両方が必要です。 費用の領収書など 仲介手数料や印紙代など、取得費や譲渡費用がわかる書類です。 登記事項証明書 売却した不動産の情報が記載された書類です。法務局で取得します。 本人確認書類 マイナンバーカード、または通知カードと運転免許証など。 【特例用】各種証明書 利用する特例によって必要書類が異なります。(例:被相続人居住用家屋等確認書、耐震基準適合証明書など) 確定申告の期間は、原則として売却した翌年の2月16日から3月15日までです。
書類の準備には時間がかかることもあるため、早めに動き出すことをおすすめします。空き家売却の税金に関するQ&A
ここでは、空き家売却の税金に関してよく寄せられる質問にお答えします。
Q. 親が家を買った時の金額(取得費)が分かりません…
A. まずは、実家のタンスや金庫などに、親が家を購入した際の売買契約書や領収書などが保管されていないか探してみてください。
どうしても見つからない場合は、売却価格の5%を「概算取得費」として申告できます。
ただし、この方法は実際の取得費よりも低額になることが多く、譲渡所得が大きくなり税負担が増える傾向がある点には注意してください。Q. 売却して損失が出た場合、税金はどうなりますか?
A. 売却によって利益(譲渡所得)ではなく、損失(譲渡損失)が出た場合は、譲渡所得税はかかりません。
確定申告の義務も原則としてありません。
ただし、マイホームの買い換えなどで一定の要件を満たす場合には、譲渡損失をその年の他の所得(給与所得など)と相殺できる「損益通算」という特例を利用できる場合があります。
この特例を利用する場合は、確定申告が必要です。まとめ:税金の不安を解消し、後悔のない空き家売却を
空き家を売却した際の税金について、計算方法から節税に役立つ特例、そして確定申告まで解説しました。
- 空き家売却では主に「譲渡所得税」がかかる。
- 税額は「譲渡所得 × 税率」で計算され、所有期間が5年超だと税率が低くなる。
- 「3,000万円特別控除」などの特例を使えば、税負担を大幅に軽減できる可能性がある。
- 特例の適用には、売却翌年の確定申告が必須。
税金の制度は複雑であり、どの特例がご自身の状況に最も適しているかを判断するのは非常に難しい場合があります。
計算や手続きに少しでも不安がある場合は、税理士などの専門家に相談することをおすすめします。
正しい知識を身につけ、専門家の力も借りながら、安心して空き家売却を進めてください。
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の状況に対する判断や結果を保証するものではありません。実際の不動産取引・税務・法律判断については、税理士・司法書士・弁護士などの専門家へご相談ください。
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