こんにちは!「福岡市南区、城南区、那珂川市、小郡市、鳥栖市、三養基郡基山町」の不動産売却相談の専門家、イエステーション福岡南店、小郡店です。
親族が所有するマンションを身内で売買することは、手続きを柔軟に進めやすい反面、注意が必要です。
相場より安く譲りたいという気持ちから、安易な価格設定を行うと、想定外の税金が発生する可能性があります。
本記事では、みなし贈与を防ぎ、親族間でのトラブルを回避するための手順を解説します。
税金で損をせず、円満な取引を実現するための参考にしてください。
【この記事のアウトライン】
- 身内にマンションを売却する(親族間売買)とは?通常取引との違い
- 身内へのマンション売却で最も怖い「みなし贈与」と税金の仕組み
- 贈与税を回避!親族間売買におけるマンション「適正価格」の求め方
- トラブルゼロ!身内間のマンション売却を円滑に進める流れと手続き
- 身内へのマンション売却で失敗しないためのタブーと注意点
- 専門家(不動産会社・税理士・司法書士)へ依頼する費用対効果
身内にマンションを売却する(親族間売買)とは?通常取引との違い
身内にマンションを売却することは「親族間売買」と呼ばれます。
親子や兄弟といった親族間で不動産を取引するため、一般的な第三者との売買とは特徴が異なります。
まずは、通常取引と親族間売買の主な違いを確認しましょう。
項目 通常の売買(第三者) 身内間の売買(親族間) 取引相手 不特定多数から探す すでに身内で決まっている 価格設定 市場価格(相場) 柔軟だが税務上の注意が必要 仲介手数料 基本的に発生する 個人間で行えば不要になることも 住宅ローン 一般的に通りやすい 審査が厳しくなる傾向がある 売買条件を柔軟に設定できる点や、仲介手数料を削減できるメリット
身内にマンションを売却する最大のメリットは、取引条件を柔軟に決められる点です。
引き渡しの時期や支払い方法などを、当事者同士の話し合いで調整しやすい傾向にあります。
また、買い手を探す手間がかからないため、スムーズに話が進むケースが多いでしょう。
さらに、不動産会社を介さずに個人間で取引を行う場合は、仲介手数料を節約できる可能性があります。
- 売買条件を身内間で話し合って決めやすい
- 新たな買い手を探す時間と手間を省ける
- 個人間で直接取引すれば仲介手数料がかからない
税務リスクや住宅ローン審査の厳しさなどのデメリット
一方で、親族間売買には特有のデメリットや注意点が存在します。
安すぎる価格で取引すると、税務署から「みなし贈与」と判断されるリスクがあります。
また、身内間の売買では、買い手が住宅ローンの審査に通りにくい傾向があるため注意が必要です。
資金の使い道が不明確になりやすいため、金融機関が審査を慎重に行うケースが多くなります。
- みなし贈与による税務リスクが存在する
- 身内間取引は住宅ローンの審査が厳しくなりがち
- 金銭トラブルが起きると親族関係が悪化する恐れがある
身内へのマンション売却で最も怖い「みなし贈与」と税金の仕組み
身内間でのマンション売買で最も気をつけるべきなのが「税金」の問題です。
通常の売買では発生しにくい税務上のリスクが伴うため、事前に仕組みを理解しておく必要があります。
ここでは、身内間の売買で関わってくる主な税金について整理します。
税金の種類 負担する人 発生するケースや注意点 贈与税 買い手 相場より著しく安く買った場合(みなし贈与) 譲渡所得税 売り手 売却によって利益(譲渡所得)が出た場合 登録免許税 買い手 所有権の移転登記などを行う場合 不動産取得税 買い手 不動産を新しく取得した場合 相場より安く売ると「みなし贈与」と判断され高額な贈与税に
市場価格よりも著しく安い価格でマンションを売却すると「みなし贈与」と判断される可能性があります。
みなし贈与とは、適正価格と売買価格の差額を「実質的な贈与」とみなす税務上の考え方です。
この場合、買い手に対して差額分の贈与税が課されるため、想定外の出費につながることがあります。
マンションの適正価格 実際の売買価格 みなし贈与とされる金額 3,000万円 1,000万円 差額の2,000万円が贈与とみなされる可能性がある 贈与税は税率が高く設定されているため、多額の追徴課税を受けるリスクがあります。
そのため、身内間であっても相場から大きく外れた価格設定は避けるのが一般的です。
ただし、具体的な課税判断は個別の状況により異なるため、税理士への確認をおすすめします。売却側にかかる譲渡所得税(3,000万円特別控除は原則対象外)
マンションを売却して利益が出た場合、売り手には「譲渡所得税」がかかります。
売却価格から、物件の取得費用と売却にかかった費用を差し引いた金額が課税対象です。
通常のマイホーム売却では「居住用財産の3,000万円特別控除」という負担軽減の特例があります。
所有期間 譲渡所得の区分 税率の目安(所得税・住民税等) 5年以下 短期譲渡所得 約39% 5年超 長期譲渡所得 約20% しかし、配偶者や直系血族(親子など)、または生計を一にする親族といった「特別な関係にある人」への売却では、この特別控除は原則として適用されません。
そのため、第三者へ売却する場合に比べて、売り手の税金負担が重くなる可能性があります。
税制の適用可否は物件状況や個人条件により異なるため、必ず専門家に相談してください。マンションを無償で譲渡(贈与)した場合との税金比較
「売却」ではなく、タダで譲る「贈与」を選択した場合の税負担についても比較してみましょう。
売却か贈与かで、負担する税金の種類や金額が大きく変わってきます。
項目 身内間での「売却」 身内間での「贈与(無償)」 税金の種類 譲渡所得税(売り手)など 贈与税(もらう側)など メリット 売り手の手元に現金が入る 売買手続きやローンの準備が不要 デメリット 特例が使えず税負担が増えることも 贈与税が高額になる可能性が高い 一般的には、マンションをそのまま贈与すると高額な贈与税が発生する傾向があります。
一方で、適正価格で売却したほうが、全体の税負担を抑えられるケースもあります。
どちらが得になるかは個人の資産状況によって異なるため、税理士によるシミュレーションが重要です。贈与税を回避!親族間売買におけるマンション「適正価格」の求め方
みなし贈与による税務リスクを回避するためには、「適正価格」での取引が欠かせません。
適正価格とは、一般的に市場で取引されるであろう相場価格のことを指します。
適正価格を算出するための主な方法を、以下の表にまとめました。
算出方法 信頼性・説明力 費用目安 手軽さ 複数不動産会社への査定依頼 中程度 無料〜 高い 不動産鑑定士への依頼 非常に高い 数十万円 低い 路線価・固定資産税評価額 低い 無料 高い ① 複数の不動産会社に査定を依頼する(現実的で一番おすすめ)
一般的な親族間売買でよく利用されるのが、不動産会社に査定を依頼する方法です。
1社だけでなく、複数の不動産会社に査定を依頼して平均値を出すと客観性が高まります。
市場価格に近い価格がわかるため、適正価格の目安として使いやすいのが特徴です。
- 複数の会社から査定書を取得して比較する
- 査定書の控えを根拠として保管しておく
- 無料で依頼できるため費用負担が少ない
この査定価格を基準に売買を行うことで、みなし贈与のリスクを下げられる可能性があります。
ただし、査定書は法的な証明書ではないため、判断が分かれることもあります。② 不動産鑑定士に評価を依頼する(確実だが費用が高額)
より確実性を求める場合は、国家資格である不動産鑑定士に評価を依頼する方法があります。
不動産鑑定士が作成する「鑑定評価書」は、税務署に対しても非常に強い証明力を持ちます。
高額な物件の取引や、絶対に税務リスクを避けたい場合に適した方法です。
- 客観的で信頼性の高い適正価格がわかる
- 税務署への根拠資料として極めて有効
- 数十万円単位の費用と時間がかかる
費用対効果を考慮し、物件の価値や取引の規模に合わせて利用を検討してください。
③ 路線価・固定資産税評価額を参考にする(目安程度に留める)
公的な指標である「路線価」や「固定資産税評価額」を参考にする方法もあります。
これらは無料で簡単に調べられますが、実際の市場価格(時価)よりも低く設定されています。
一般的に、路線価は時価の約8割、固定資産税評価額は約7割と言われています。
- 路線価や評価額はあくまで目安である
- そのまま売買価格にすると安すぎると判断されるリスクがある
- これらのみを根拠にして価格を決定するのは危険
そのため、これらの公的指標だけで売買価格を決定することは推奨されません。
最終的な判断は、他の査定方法と組み合わせて専門家に確認してもらうことが重要です。トラブルゼロ!身内間のマンション売却を円滑に進める流れと手続き
適正価格が決まったら、実際に売買手続きを進めていきます。
親族間であっても、後々のトラブルを防ぐためには正規の手順を踏むことが大切です。
取引を円滑に進めるための基本的な流れを把握しておきましょう。
手順 実施事項 目的・注意点 STEP1 価格決定・ローン審査 資金計画を立て、適正価格を確認する STEP2 売買契約書の作成と締結 取引条件を明文化し、口約束を避ける STEP3 代金決済と所有権移転登記 確実な資金移動と名義変更を行う STEP4 翌年の確定申告 税務上の手続きを完了させる STEP1:適正価格の決定と買い手の住宅ローン事前審査
まずは前述の方法で適正価格を決定し、買い手の資金調達方法を固めます。
買い手が住宅ローンを利用する場合は、早めに金融機関の事前審査を受けましょう。
親族間売買では審査が厳しくなるため、融資の条件をしっかり確認することが重要です。
- 金融機関へ親族間売買であることを伝える
- 資金の使い道を示すための資料を準備する
- 住宅ローン控除が適用されるかも事前に確認する
親族間売買の場合、住宅ローン控除の適用対象外となるケースもあります。
適用条件については、事前に税務署や税理士などの専門家へ相談してください。STEP2:必須となる「不動産売買契約書」の作成と締結
身内間の取引であっても、必ず「不動産売買契約書」を作成して締結します。
口約束だけで済ませると、言った・言わないのトラブルに発展する可能性が高まります。
契約書には、売買価格や引き渡し日、契約不適合責任などを明確に記載しましょう。
- 売買価格や支払い方法を明記する
- 物件の不具合に関する責任範囲(契約不適合責任)を定める
- 当事者双方の署名と実印での押印を行う
自分たちで作成するのが不安な場合は、不動産会社や司法書士にサポートを依頼できます。
法的に有効な書面を残すことが、将来の安心につながります。STEP3:代金の決済と司法書士による所有権移転登記の手続き
契約内容に基づいて、買い手から売り手へ売買代金の支払い(決済)を行います。
決済が完了したら、速やかに法務局で「所有権移転登記」の手続きを行いましょう。
名義変更を行うことで、法的にマンションの所有者が買い手へと移ります。
- 決済と登記手続きは同日に行うのが一般的
- 登記手続きは専門家である司法書士に依頼する
- 必要な書類(権利証や印鑑証明書など)を漏れなく準備する
登記手続きには専門的な知識が必要となるため、司法書士へ依頼するケースが多くなっています。
STEP4:売却翌年の税務署への確定申告
マンションを売却して利益(譲渡所得)が発生した場合、翌年に確定申告が必要です。
確定申告の期間は、売却した翌年の2月16日から3月15日までと定められています。
申告を忘れるとペナルティが科される可能性があるため、注意が必要です。
- 売却益が出た場合は必ず確定申告を行う
- 契約書や領収書などの必要書類を保管しておく
- 計算が複雑な場合は税理士への依頼を検討する
損失が出た場合でも、特定の条件を満たすと税負担が軽減される制度が使えることもあります。
申告の要否を含め、税務手続きは個人の状況によって異なります。身内へのマンション売却で失敗しないためのタブーと注意点
親族間のマンション売買において、避けるべきタブーや注意すべきポイントがあります。
これらを守らないと、関係悪化や税務署からの指摘を招く恐れがあります。
以下の表に、よくあるトラブルとその対策をまとめました。
考えられるリスク トラブルの原因 実践的な対策とタブー回避 税務調査での指摘 資金移動の証拠がない 代金は必ず銀行振込にする(現金NG) 売却後の不満・クレーム 不具合を隠していた 瑕疵(不具合)は事前に正直に告知する 親族間の関係悪化 事前の説明不足 他の相続人からあらかじめ同意を得る 代金の現金手渡しはNG!必ず銀行振込で客観的な証拠を残す
売買代金を現金で手渡しすることは、絶対に避けるべきタブーです。
現金のやり取りは客観的な記録が残らないため、税務署から「実際には支払われていない」と疑われる可能性があります。
実態がないと判断されると、売買ではなく「贈与」とみなされるリスクが高まります。
- 資金移動の事実を第三者に証明できるようにする
- 通帳に履歴が残る「銀行振込」を必ず利用する
- 振込の控えや通帳のコピーは大切に保管する
適正価格で契約していても、支払い実態が証明できなければ意味がありません。
お金の動きを透明化することが、税務リスク回避の基本です。売却後の責任追及を防ぐため、物件の不具合(瑕疵)は正直に告知する
マンションに雨漏りや設備の故障などがある場合は、隠さずに買い手へ告知しましょう。
身内だから「後で直せばいい」と軽く考えていると、思わぬ修繕費がかかりトラブルの原因になります。
物件の状況を正確に伝えるために「物件状況報告書」などを作成するのが効果的です。
- 売却前に物件の傷や不具合をリストアップする
- 契約書に不具合の箇所を明記しておく
- どこまで売り手が責任を持つかを事前に取り決める
契約不適合責任の範囲を明確にしておくことで、売却後の無用な責任追及を防ぐことができます。
後々の相続トラブルを避けるために他の親族から事前に同意を得る
親族間売買を行う際は、当事者以外の親族(他の兄弟など)にも事前に説明しておくことが重要です。
特定の身内にだけ不動産を売却すると、将来の相続時に「不公平だ」と不満が出る可能性があります。
将来の相続財産が減ることになるため、感情的な対立を生むケースも少なくありません。
- 取引の経緯や理由を他の親族に丁寧に説明する
- 適正価格での取引であることを根拠をもって伝える
- 可能であれば口頭だけでなく書面で同意を得ておく
家族全員が納得した上で取引を進めることが、円満な関係を維持するための秘訣です。
専門家(不動産会社・税理士・司法書士)へ依頼する費用対効果
身内間の売買は自分たちだけで行うことも可能ですが、リスクを伴います。
専門家に依頼すると費用はかかりますが、それ以上の安心と安全を得られるケースがほとんどです。
ここでは、専門家を活用するメリットと費用対効果について解説します。
専門家 主な役割 依頼が推奨されるケース 不動産会社 査定、契約書作成、取引サポート ローン利用時や適正価格の客観的根拠が欲しい時 税理士 税金計算、税務アドバイス、確定申告 みなし贈与や譲渡所得税のリスクが心配な時 司法書士 所有権移転登記、契約書作成の補助 確実でミスのない名義変更を行いたい時 個人間取引は可能だが、見えない税務・法務リスクが高い
仲介手数料を浮かすために、専門家を入れずに完全な個人間取引を行うことも可能です。
しかし、不動産や法律の専門知識がない場合、契約書の不備や登記ミスが発生しやすくなります。
また、最も懸念されるのは、気づかないうちに「みなし贈与」に該当してしまう税務リスクです。
- 契約内容の不備が後日の大きなトラブルにつながる
- 税務署からの追徴課税で結果的に高くつく恐れがある
- 金融機関への説明資料が不足しローンが通らないことがある
目先のコストダウンを優先した結果、見えないリスクを抱え込むケースも見受けられます。
安全な取引を完了させるためには、専門家のサポートを検討することが推奨されます。状況に応じた専門家の使い分けと依頼するメリット
自分たちの状況に合わせて、必要な専門家を使い分けることで費用対効果を高められます。
住宅ローンを利用する場合や、適正価格の証明が必要な場合は、不動産会社のサポートが有効です。
税金の計算や申告に不安がある場合は税理士に、登記手続きだけを確実に済ませたい場合は司法書士に依頼します。
- 複数の専門家に相談し、自分に合ったサポートを選ぶ
- 専門知識を活用することで、余計な税金やトラブルを防げる
- 手続きの精神的・時間的負担を大幅に軽減できる
親族間でのマンション売却は、専門家の力を借りて計画的に進めることが成功の鍵です。
本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の状況に対する判断や結果を保証するものではありません。実際の不動産取引・税務・法律判断については、税理士・司法書士・弁護士などの専門家へご相談ください。
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